チェコの首都プラハ6日間冬の旅【歴史あるプラハのカフェ2選☆市民会館カヴェールナオベツニードゥームのプラハ伝統はちみつケーキ「メドヴニーク」&カフェ・スラヴィア】

プラハの素敵なカフェを紹介します。

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プラハのおすすめカフェ①

カヴァールナ・オベツニー・ドゥーム〔Kavarna Obecni Dum〕

カヴァーナ・オベツニー・ドゥームは1912年創業の歴史あるカフェです。

今年は2022年なので、なんと今年で110周年!すごいですね。

チェコの市民会館内にある素敵すぎるカフェです。

内装はゴージャスかつ、木の温かい雰囲気があり、飾られたお花もセンスが良く素敵。地元の人や各国からの観光客で賑わっています。

朝の雰囲気

プラハの市民会館は、オーストリアとハンガリーの二重帝国に属していた1911年にチェコ独自の文化を象徴する建物としてつくられた、プラハの人々の強い思いがこめられた建物です。

市民会館内の「スメタナホール」は有名で、毎日のようにオーケストラなどのコンサートが行われています。まさに音楽の街プラハの中心的な場所といって良いでしょう。

スメタナとは、「ベドルジハ・スメタナ」のことで、チェコの作曲家&指揮者&ピアニスト『我が祖国(Ma Vlast)』はスメタナの代表的な作品で、その中の第2曲「ヴルタバ(モルダウ)」は日本人にも特に有名ですね。祖国チェコを想う強い気持ちが生んだ名曲。スメタナ・ホールは、そのスメタナにちなんだホールです。

市民会館で「モルダウ」の演奏を聴いたときは感動しました。

ちなみに、この市民会館は、映画「のだめカンタービレ」で、のだめが世界的指揮者のシュトレーゼマンとピアノコンチェルトを演奏する場所としても登場しました。千秋先輩がタクシーから降りて見上げるのがこの市民会館です。

市民会館の建物自体も非常に芸術的で美しいです。アールヌーヴォー様式の、豪華で美しい外観。内装ももちろん、歴史を感じる豪華さがありつつ品が良く、素敵です。

夜の市民会館。ライトアップしてて本当にきれい。

で、カフェ!カフェの紹介です!!!

チケット売り場などがある正面の入り口から入って左手に、カフェがあります。

プラハに滞在中、気に入って何度かこのカフェに行きましたが、おすすめの時間帯はコンサート前の夜。19時あたりでしょうか。運が良ければなのか、コンサートの前の時間帯なのか詳しくは分かりませんが、とにかく夜の時間に運が良ければカフェでピアノ演奏が聴けます!!!!!

私が行ったときには、ベテラン感のある男性の弾き手さんでした。

カヴァールナ・オベツニー・ドゥームでピアノを弾くおじさん。最高。

このピアノが、本当に素敵で、なじみのある曲もけっこう流れます。観光客も意識しているのか、日本の曲(さくらだったかな・・・。)も弾いてくれました。

生の演奏は、本当に本当に良いものです

ピアノと人々のおしゃべり、食器やグラスがカチャカチャとぶつかる音、食事を運ぶ音など、全てが混ざり合って本当に心地よいのです。そして、食べ物も美味しい!

帰るときに、チップをピアノの上に置いていくお客さんもいました。カッコイイ!

次にチャンスがあったら私もチップ置いてきたいなあ。

また、メニューの表紙は、プラハの有名な画家「ミュシャ(ムハ)」(1860年7月24日生まれー1939年7月14日没)の絵です。

もう、素晴らしすぎます!

カヴァールナ・オベツニー・ドゥームのメニューの表紙はミュシャの絵

プラハの芸術と文化がぎゅっとつまった時間を過ごせること間違いなしのカフェです!

プラハへ行ったら、絶対に絶対に行きましょう!

  

*時間帯のようす情報*

朝(午前中)

平日の10時くらいに行きましたが、とても空いていました。

11時くらいまではモーニングカフェメニューで、主にドリンク類と軽食などのシンプルなものしか食べられません。ご飯を食べようと思うなら11時以降をおすすめします(私が行った当時と変わっているかもしれないので、時間は最新情報を調べてみて下さい。)。

11時以降はランチメニューになるので、食事も色々なメニューを選べるようになります。

朝に行ったこの日は飛行機の時間に間に合わせるため、11時のランチメニューに間に合わず、私が泣く泣く選んだのはプラハの昔ながらのオムレツです。メニューにOld何とかと書いてあったので、多分そういうことなのでしょう。ジャガイモ、タマネギ、ベーコンが入ったシンプルなオムレツでした。

飲み物はジンジャーティーを注文。ポットにたっぷりの生姜が入っており、生姜!という感じ。砂糖とレモンとはちみつが付いてきたので、レモンとはちみつを入れてみました。おいしい!体も温まる!

紅茶とコーヒーに飽きた、という方はジンジャーティー、おすすめです。暖まりますよ。

ということで、とても美味しい朝ご飯だったのですが、ランチメニューの方が内容が充実していますので、色々食べたい方は、ランチの時間帯以降に行くのが良いかと思います。

朝は空いているので、コーヒーやお茶を飲みながら静かにゆっくり新聞を読みたいという方は朝がおすすめです☆

昔ながらのオムレツ。

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ジンジャーティー。生姜たっぷりでおいしかった。ハチミツをお好みで入れる。

    

お茶にぴったり。そしておすすめはケーキ!

ウェイターさんが木のワゴンに様々なケーキを乗せてきてくれ、その場で好きなケーキを選んで注文すると、カットして出してくれるという、最高な演出が。

ワゴンでケーキを売るウェイターさん

私が美味しそうだと思って頼んだ茶色いケーキは、後で調べたらチェコを代表するケーキだそうで、ラッキーでした。そのケーキの名は、

『メドヴニーク(Medovnik)!』

120Kc(約500円)でした!

これがチェコの伝統的なケーキなのだそうです。ハチミツのスポンジとキャラメルソースが何層にも重なった、他で食べたことの無いケーキ。とても美味しいケーキでした。上には、ナッツが乗っていました。とにかく美味しいので、チェコへ行ったらぜひ食べてほしいケーキです。

コーヒーにも紅茶にも、ジンジャーティーにも合うと思います。ワインにも合うかもしれません。

これがメドヴニーク!市民会館のカフェで。

  

夕方から夜にかけて

運が良ければピアノ演奏を聴きながらスイーツや食事がいただけます。最高です。

当時はかなり混んでいました。

夕食の時間帯は、本当にさまざまな料理が食べられます。チェコの伝統的な料理もメニューにあるので、気になるものがあれば、ここで食べるのも良いと思います。

私はお酒に弱いので頼みませんでしたが、料理の一緒にワインを楽しんでいる方々もいました。

和やかで、とても良い雰囲気です。

   

*まとめ*

カフェの名前:カヴァールナ・オベツニー・ドゥーム

最寄り駅:地下鉄B線 ナームニェスティー・レプブリキ駅(Namesuti Repuliky)

住所:nam. Republiky 5 ,Praha 1  (ナームニェスティー・レプブリキ駅から出てすぐです。目の前なので徒歩1分。市民会館に入ってすぐ左手。)

電話番号:222-002-763

営業時間:7時30分~23時  ※変更あったらごめんなさい。訪れる際には最新情報チェックしてください。

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プラハのおすすめカフェ

『カフェ・スラヴィア〔Cafe Slavia〕』

1800年代にオープンという歴史あるカフェです。1881年完成の「国民劇場」を利用する文化人のためにつくられたカフェなのだそうです。

カフェの内装は、当時の雰囲気を残した落ち着いたアールデコスタイルの空間になっています。

お客さん達も、どことなく文化的で知的な方々がいらっしゃるような・・・。(本当に)

カフェ・スラヴィアの店内。

ここで注文したのは確か「カフェ・ラテ」だったか「アイスコーヒー」だったか・・・ちょっと忘れましたが、グラスの半分くらいまでドーンと大量のクリームが!なかなか豪快でした。でも、クリーム大好きなので、とても嬉しい。

このカフェは、「ヴルタヴァ川」が目の前にあり、窓からは「プラハ城」を眺めることができ、5分も歩けば「スメタナ博物館」というすばらしい立地です。立地からしても、文化人が集まるのは納得な気がします。

今回はお腹の空き具合の関係で、お茶しかしませんでしたが、常時たくさんのデザートや食事がいただけるそうなので、ぜひお腹を空かせて行きましょう。

窓の向こうにはブルタヴァ川とプラハ城が見える

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*まとめ*

カフェの名前:カフェ・スラヴィア

最寄り駅:地下鉄B線 ナーロドニー・トジーダ駅  ※ただしこの駅からだと400mほど歩きます。トラムを活用できる方はそちらが便利。 

住所:Smetanovo nabr. 1012/2 ,Praha 1 

電話番号:224-218-493

営業時間:8時00分~24時(土日は9時~)  ※変更あったらごめんなさい。

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プラハのカフェには、プラハの歴史と文化が詰まっています。

今回の2つのカフェの歴史を調べてみると、他国に支配されていた時代にチェコの人々が自分たちの文化を音楽や絵画、建築、演劇(人形劇)などを通して守ろうとしていたことが分かります。

それを知ってから「モルダウ」を聴いたりすると、本当に感慨深く、感動します。

チェコの人々の祖国を思う気持ちが、この素晴らしい芸術と文化とカフェ、そしておいしいケーキを生んだのですね。

チェコの平和が、ずっと続きますように。

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*補足1*

「アールヌーボー様式」とは

19世紀末から20世紀初めにフランスなど、ヨーロッパ各地で流行した様式。花やツタなど植物をデザインに取り入れた曲線的な装飾が特徴。建築や絵画などで見られる。アールヌーボー(アールヌーヴォー)とは、フランス語で「新しい芸術」という意味。

確かに、カフェの内装は木を利用した曲線のある内装やインテリアが多く、プラハの有名な画家ミュシャ(ムハ)の絵画にも植物はよく登場します。女性が植物を持っていたり、衣装の一部になっていたり。街中でも、植物の形をした装飾のある電灯などを見かけました。そのような目を持ってカフェや街を見ると、違った発見があって面白いかもしれません。

詳しくは、各自調査お願いします。

  

*補足2*

「チェコ共和国誕生までの歴史」

5世紀頃、西スラブ人が定住。

7世紀にサモ王国がつくられる。

9世紀には「大モラヴィア王国」が栄え、チェコ、スロバキア両民族は統一国家を形成。

10世紀初め、マジャール人が侵入、大モラヴィア王国が滅亡。以後スロバキア地方は1,000年もの間ハンガリーの支配下に置かれる。

第1次世界大戦後1914年の地図を見ると、現在のチェコはオーストリア=ハンガリー帝国の支配下にある。

1918年、チェコスロバキア共和国が成立。

1993年1月1日、チェコとスロバキアはそれぞれ独立国家となった。

そのような変遷の歴史の中で、チェコの人々は独自の文化を守ろうと努力し、建築や演劇、音楽、絵画など芸術文化が栄えた。

  

〈参考文献〉

「帝国書院編集部編 新詳高等地図 初訂版」 帝国書院

「データブック オブ・ザ・ワールド 2021年版ー世界各国要覧と最新統計ー」 二宮書店

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