ベトナムを旅行していると、ホテルやお店、舟の先、タクシーなどでも観音様や布袋様などの神様やお花、お線香を祭った小さな祭壇をよく見かけます。
これは「Bàn Thờ(バーントー)」と言い、ベトナムの祭壇です。日本でいう神棚のようなものです。
食べ物やお茶も備えてあり、大事にされ、毎日お世話していることがうかがえます。
小さくて可愛くてありがたい雰囲気に、なんだかほっこりします。
そこで、私がベトナム旅行で出会ったバーントーをいくつか紹介します。
【カントーのお土産屋さんのバーントー】
お2人の神様がおられ、談笑しているようす。鮮やかな黄色い菊、お線香、食べ物がお供えしてあります。調べたところ、こちらの神様は「タンタイ」というお金や商売繁盛の神様と、「オンディア」という土地を守ってくれる神様のようです。
日本でいうところの七福神のように、何教の神様、というよりは生活に密着した万人に縁起の良い神様、という認識のようです。
それにしても、楽しそうな雰囲気。商売繁盛しそうです。
【ホテルのバーントー】
ホテルの朝食会場のバーントー。
こちらも、タンタイ様とオンディア様が談笑しています。
ちゃんと2人分のコーヒーとスイーツがお供えしてあります。スタッフさんの心遣いが感じられますね。福をもたらし土地を守ってくれるありがたい神様であると同時に、大切な家族のような存在なのかもしれません。
お神酒でしょうか、おちょこも並んでいます。お花もきれいです。
朝日が当たって、神々しいです。
【バスのバーントー】
バスの正面に、しっかりとしたバーントーコーナーが。
多少バスが揺れても倒れないようになっています。
飾られているフルーツは、文旦(Bưởi)です。
ナンバープレートの辺りにお花を飾っている車も時々見かけます。
【歩道橋の下にバーントー】
お茶とお皿がお供えしてありますので、だれか近所の方が手入れしているのでしょうね。
こちらは土地の神様に感謝している祭壇でしょうか。交通安全の祈りもあるかもしれません。
【タクシーに(ミニ)バーントー】
ダナンにて。
タクシーのフロントに小さなバーントーコーナーを設けているもの、よく見る光景です。
【観光舟にお線香をお供え】
ホイアンにて。
バーントーとまではいきませんが、観光船の前の部分にお線香をお供えしているようす。
安全と商売繁盛を祈っているのでしょうか。
【家の前にお線香をお供え】
ホイアンにて。こちらも、ベトナムの街を歩いていると、よく見かけます。
家の前のちょっとした隙間などにお線香をさして備えています。
お線香が、本当に身近なものだとわかります。
【飾りや花を売るお店】
カントーの祭壇飾り屋さん
商店街や市場でみかける、祭壇の飾りやお供え物を売るお店。
ランタン、飾り、お線香など、お供え物が色々売っています。
赤や黄色、金色で、縁起が良い雰囲気が漂います。
キーホルダーより少し大きいくらいのものもあるので、ベトナムらしいお土産にもなると思います。
タンアン市場のお花屋さん
カントーのタンアン市場にて。
色鮮やかで、太陽みたいです。
ホアビン通りの行商人さんのお花屋さん
絵になります。素敵。
初日だったら買ってホテルに飾るのも良いかもしれません。
路上で文旦を売るお店
ヴィンロンにて。
市場や路上で文旦が売られているのをよく見かけました。
食べるだけでなく、お供え物としても身近なフルーツのようです。
市場や道端の露店では、文旦以外にも様々なフルーツが簡単に手に入ります。
ベトナムの祭壇「Bàn Thờ(バーントー)」。
人々が神様に感謝し、神様が人々を見守り、土地を守り、豊かさを与えてくれている気がします。
神様が、これからもベトナムの人たちを守ってくれますように。
Chúc Việt Nam hòa bình.
【Email】 rikoken.ch@gmail.com
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