2024年5月。
ベトナムの「統一鉄道」に乗って、中部の都市ダナンからフエへ旅した。
ずっと乗ってみたかった。
ベトナムの美しい自然の中の中や、活気あふれる街の中を走る大きな列車。
切符は前日の夜に、ダナン駅で買った。
窓口で、ダナンとフエの往復分のチケットを買う。
ベトナム語を話せないので、カタコト英語と筆談で。
5/25 Da Nang → Hue
5/26 Hue → Da Nang
のようにメモを書いて見せた。窓口の女性は、ちょっとぶっきらぼうに、席を探してくれた。
ダナンからフエへの列車は、
10:30発「SE6」
210,000VND=約1,300円。
次の日、ダナンのホテルをチェックアウトして、タクシーで駅へ。
駅へ着くと、駅前にはタクシーが泊まり、乗客が集まり、駅の売店なども開いていて賑わっていた。
私は、店頭の肉まんに魅かれたので1つ購入。
売店では、ベトナムらしいカラフルなパッケージのお菓子から、外国のお菓子、カップ麺、肉まん、ゆで卵など様々売っていて楽しい。お土産探しにも良いと思う。
で、切符を駅員さんに見せて、待合スペースに入った。
すごい人。世界各国の、大人に子供にお年寄り。地元の人から旅人まで。
子どもたちは元気に走り回り、お菓子の殻を蹴ってサッカー?したり、荷物のカートに乗ってキャッキャしていた。注意しないところが、おおらかなベトナム。
日本だったらイライラするかもしれないけれど、ベトナムだとのどかで良い風景に見えるのはなぜか。
とにかく、がやがやしている雰囲気も良い。
電光掲示板を見ると
「SE6」11H10
の表示。あれ?10時半では?
どうやら遅延。ガイドブックには、ほとんど時間通りに来ると書いてあったが40分遅れ。ということで、肉まんを食べながら、列車を待った。
11:13 列車がやってきた。
ホームに出るドアが開かれ、人々がどわーっとホームに出る。
ホームの壁側には、ずらりと売店が並び、お菓子やお土産や、トウモロコシやご飯、おかずなどの駅弁ならぬ駅ご飯、駅軽食が売っている。
何か買いたかったけれど、私はあまりお金が無いので見るだけで我慢し、列車に乗り込む。
が、列車に乗る階段が、高い!!!
40~50cnくらい、エイっと足を上げなければ、列車に乗れない。
大変だった。
小さな子どもや、おじいちゃんおばあちゃん、子どもを抱えたお母さん、大きなスーツケースを持った人たちは、とても大変そう。
しかし!見ていると、若い男性の乗客が、さりげなく荷物を列車に乗せてあげたり、子どもを抱き上げて乗せてあげたり、おじいちゃんをおしてあげたりしている。
なんと優しいベトナム人男性たち!!!
すばらしい!!!
と、私は感動していたが、だれもその優しいベトナム人男性にお礼を言わないのが何とも不思議だった。
当たり前、ということなのか。
女性たちに、その辺をインタビューしてみたいと思った。
さて、いよいよ列車に乗り込むと、通路がとても狭かった。
チケットに書いてあった号車の、座席番号を探すと…
なんと、寝台車だった。つまり座席は、ベッド。しかも2階。しかもハシゴが無い。どうやって2段ベッドの上に登るのか???と、思ったら、壁に怪しい、足を引っかけるのにちょうどよいもの(名前がわからない)があったので、そこに足を引っかけて、グイっと上がってみた。
登れた。
良かった。
ベッドの枕と掛布団は、きれいにたたんであったけれど、ほんのり汗臭かった。
でも、それもベトナムらしい野性味というかおおらかさというかがあって、嫌じゃなかった。
何にせよ、旅の始まりだ。
ダナンから北上して、古都フエに行く。
ゆっくりゆっくり列車は進む。
途中、田舎の街や、南シナ海が見えた。水牛も見た。お墓らしきものも見た。
ベトナムの生活のようすが車窓から見ることができて楽しい。
ただ一つ問題があった。
2階席で、窓が枕の高さくらいまでしかなかったため、顔を横にして覗き込むようにしないと景色が見えなかった。首が痛くなった。
さらに、同じボックス席に赤ちゃん連れの母子ペアが乗っており、カーテンを閉めて子どもを寝せていたのでカーテンの隙間から景色を見る羽目に。ああ、せっかくの景色が!と思いつつ、がんばって見た。
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